WHOのアクションプラン(2015)では、世界的な薬剤耐性(AMR)の問題に取り組むために、ヒト医療の分野のみならず
獣医療、畜水産、農業、食品衛生、環境などの分野も含めたワンヘルスアプローチの観点からAMR対策を推進することの重要性が示されています。
我が国の「AMR対策アクションプラン2016–2020」においても、ワンヘルスアプローチの観点からAMR対策を推進することが方針として掲げられています。
本プラットフォームは、本邦においてワンヘルスアプローチに基づくAMR対策を推進するため、AMR対策に関連した、各分野における指標の動向を把握し総括的に提示することを目的として設置されたものであり、
各分野における薬剤耐性菌の検出状況や抗微生物薬使用量だけでなく、AMR対策に影響を及ぼしうる、公衆衛生学的に重要な病原微生物の検出や予防への取り組み状況、
AMRに対する意識調査等の既存のサーベイランスデータや研究データなどのうち、全国を代表するものも取り上げています。
本プラットフォームには我が国の施策の有効性の評価と今後の施策の検討に用いられるだけでなく、各分野の方々に利用され、多分野間の連携・協力を促進することが期待されています。
加えて、本プラットフォームがAMR対策に関する研究の促進等に寄与することも期待されます。
本プラットフォームがワンヘルスアプローチに基づくAMR対策の推進の一助となれば幸いです。
☆薬剤耐性菌(ヒト)情報は、世界保健機関(WHO)が報告しているグローバル薬剤耐性サーベイランスシステム(GLASS)に準じた定義、抗菌薬使用量(ヒト)情報は、
レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を用いて算出しているため、薬剤耐性(AMR)アクションプランの成果指標、薬剤耐性(AMR)ワンヘルス動向調査報告書の数値と、異なっている事にご留意下さい。